例によって、なんのあてもなく調和級数に関することを(PCに)計算させていると、やや不思議な関係に遭遇したのでメモしておきます。
はじめに、調和級数を一般化したこの関数から。
xは任意の数。自然数なら調和級数の和になります。
区間[0,1]での面積に関する近似値の式を計算すると(これをA式と呼びます)
このようなLog2と有理分数の値になるのを先週くらいに算出した。
本題は、上記にまつわる因縁の計算なのであります。
ここで、対数関数のテイラー展開を考えます。
nのfolはx=1と置けば、Log2の近似値です。
というわけで、比較の結果。
n=1では、
3/2 - Log[2] と fol=1/2
n=3
761/280 - Log[8]と fol=533/840
n=4
2436559/720720 - 2 Log[4] と fol=95549/144144
n=5
586061125622639/144403552893600 - Log[32] とfol=13981692518567/20629078984800
n=6
623171679694215690971693339/131362987122535807501262400 - 2 Log[8]
と810320648392931898373256717/1182266884102822267511361600
n=7
72552921080947538317446905633815133414572988188576608701/
13353756090997411579403749204440236542538872688049072000 - Log[128]
と
9204159030559409899503223815970003359186125226214526531/
13353756090997411579403749204440236542538872688049072000
つまり、A式の第一項の分母がfolの分母と同じか約数となっているのが奇妙なのです...
お後がよろしいようで。
【追記01/16】
ある人の指摘でこれはガンマ関数の無限積表示に調和級数があり、他方、Log2はライプニッツの和から調和級数とテイラー展開が同値なので、当然の現象だという指摘がありました。
ガンマ関数の対数の微分のときに無限積表示を使えばいいようです。この領域で新しいことを見つけるのは難しいですねえ。