ベイトソンとミードの見たバリ島

 20世紀最高のカップルのひとつ、グレゴリー・ベイトソンとマーガレット・ミードの人類学的研究成果がYouTubeにあったので、ご報告する。
 インドネシアはバリ島の祭典である。短剣による奇妙なダンスや男たちが次々にトランスに陥るさまが克明に映写されている。島民たちはカメラを意識していないかのようだ。
 しかし、この映像で感じられるのは外来者の「眼」だ。祭儀の進行を忠実になぞっているだけのようだ。これは、学術記録としての貴重さや価値を減じるものではない。
 だけれど外来者が祭りの本質を理解&体得しているかどうかという疑問はどこまでもつきまとうのではないか?
 たとえば、祭りの本質は日本であれば畏怖であり、熱狂であり、ハレの気分である。一神教徒は、そこまで立ち入れるだろうか?

とはいえ、彼らの一流な視点で南洋の祭りを古い姿で見れるのは、すばらしい。

バリ島人の性格―写真による分析

バリ島人の性格―写真による分析