巨大地震は増えているか?

 海外の研究者のあいだでは東日本大震災発生をうけて、地球規模で巨大地震が増えているかどうか、多くの専門家のあいだで議論になっているとのNEWSがありました。
 たしかに、ハイチの大震災(2010年)*1は史上空前の犠牲者(三十万人超)でしたし、スマトラ島沖地震 (2004年)や四川大地震(2008年)などが、21世紀になってから立て続けに起きています。

マグニチュード別に集計した米国USGSのデータを紹介しておきます。こちらで90年台と00年台を合成してグラフとしてみました。

 縦軸は発生回数、横軸は年次です。
 青い棒はマグニチュードが「8.0 to 9.9」で右側の軸で回数を読んでください。他の折れ線はそれぞれ「7.0 to 7.9」「6.0 to 6.9」です。折れ線が対応するのが左側の軸です。

「8.0 to 9.9」クラスの巨大地震が1990〜2000年では「7回」起きてます。これに対して、2001年〜2011年に「14回」発生しているのです。


その一つの解釈
「8.0 to 9.9」は本震クラスです。2000年になってから何となく回数が多くなっているかの感があり、これが専門家の議論を呼んでいるのであります。「6.0 to 6.9」はそれにともなう余震が多く含まれているので、連動して増減している感があります。しかし、「7.0 to 7.9」クラスの回数はほとんど同じくらいに見えます。これも本震クラスの規模です。

 1990年台に比べて2000年台は巨大地震が増えているかどうかは気になるところです。地表をおおう巨大プレートがあちこちでガンガン小突きあいを始めているようなイメージが浮かびます。
 後ほど、日本の誇る宇津地震データベースでもうすこし検証してみましょう。このDBは過去の地震についても充実しています。


地震学

地震学

*1:ただし、規模はマグニチュード7クラスです