埼玉県高麗神社 渡来人の幻郷

 この正月に埼玉県日高市の高麗神社を訪れた。よく晴れ渡った三が日。地域の人びとが列をなして、高麗神社に初詣をしていた。
参詣者のクルマも駐車場待ちで長蛇の列である。


高麗王若光は古代朝鮮は高句麗からの亡命者である。高句麗の王族である。
彼を祀る神社が「高麗神社」なのだとか。

 これが境内の図面。この奥のほうの旧民家が重要文化財でもあるのだ。


 韓流ブームもあって、ぺ・ヨンジュンの聖地ともなっている。
これはかの有名なる『太王四神記』が高句麗王の大活躍するドラマだからでもある。
珍しい料理の出店がにぎにぎしく並んでいて、韓国の味を楽しむことができたのは、望外の喜びであった。
 そういえば、坂口安吾は数十年前にこの地を訪れてる。
安吾の新日本地理 高麗神社の祭の笛――武蔵野の巻――』をあわせて読まれるとコマ村の往時の様子が浮かび上がる。おすすめですな。

 隣接する土地に高麗王若光の菩提寺がある。
聖天宮」である。


渡来してから、1300周年だとかで、きれいに山内は整備されていた。さながら、埼玉の清水寺といった感がある。なによりも眺めがよい。

 ここからは、かつての「高麗郷」の眺めも堪能できた。
 古代が身近に感じられた余韻のある一時であった。


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