ソフィ・ジェルマン素数チェーンの分布

 パン屋さんチェーン店の地理的な出店状況についての報告...ではない。
 ソフィ・ジェルマンなるガウスの同時代の数学者の名を冠した素数についての計算報告なので、あしからず。
 ソフィ・ジェルマン素数についてはリベンボイムの本を参照いただこう。フェルマーの最終定理についての初期の業績として注目される素数だ。
 素数pに対して、2p+1が素数である時にpをソフィ・ジェルマン素数と呼ぶ。
では、この連鎖(チェーン)はどうなっているかが、ここでのテーマだ。

 素数2をとる。
 2*2+1=5  素数
 5*2+1=11 素数
 11*2+1=23 素数
 23*2+1=47 素数
 47*2+1=95 合成数
実に4次の連鎖となる。しかし、これはかなり例外的である。
 最初の100個の素数で3次以上の連鎖になるのは「2,89,179」の3個だけである。

 この分布状況を計算してみた。5百万個の素数を対象とする。
 すなわち、2から86028121までの全ての素数集合で、ソフィ・ジェルマン連鎖がどんな状態を調べてみた。

 実の綺麗な対数分布となるのだ。
数値で示せば、

{1, 370605}, {2, 43728}, {3, 4463}, {4, 840}, {5, 159}, {6, 21}, {7, 3}, {8, 1}

 となる。
 この範囲では1次以上の連鎖は37万個であり、8次の連鎖は1つだけでありそれが最大となる。

 これがその素数列である。
{85864769, 171729539, 343459079, 686918159, 1373836319, 2747672639, 5495345279, 10990690559, 21981381119}

フェルマーの最終定理13講

フェルマーの最終定理13講