深川芭蕉古跡の散策

 隅田川沿いに芭蕉の由来の地がある。3月初旬に散策したので、そのルポをあげる。
隅田川の堰堤には遊歩道が整備されている。場所柄スカイツリーがそこここで一望できる。

Skytreeは散策のおともみたいなものである。

まずは芭蕉記念館に寄る。なるほど江東区立なのか。入場料は100円だ。ずいぶんとまあ、こぶりな建物なのだが、俳諧精神には大きさは無用か。
蕉門と奥の細道に関する展示は興味を引く。
裏庭も築山もあるので、しばし憩う。

 この建物のわきを抜けて隅田川に戻る。そして、芭蕉庵跡地に向かう。
百歩も歩かずして目的地付近。
まずは正木稲荷に一礼。

そして、本日の眼目の芭蕉稲荷=芭蕉庵跡地を拝す。赤いのぼりの賑やかなさ。碑の手前にチョコナンとひかえしは、古池やの蛙だというウワサ。

ここに芭蕉翁は草木の荒屋住まいがあったとされる。正確な場所はフメイだが、それでヨイではないか。場所など芭蕉にはどうでも良かった。死して詩を残す。
 深川の当地で詠んだ句をふたつほど。

名月や池をめぐりて夜もすがら

酒のめばいとど寝られぬ夜の雪

 小名木川隅田川が交わる角地に芭蕉銅像が置かれた広場がある。
芭蕉庵史跡展望庭園」という。
その小さな丘から翁は変貌した江戸を眺めておられる。

旅のガイドはこの岩波新書であった。

隅田川の文学 (岩波新書)

隅田川の文学 (岩波新書)


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