三軒茶屋のちんまりとした路地にある「Dar Roiseau （ダール・ロワゾー 【旧店名】couscousserie Roiseau）」は、小粋なポケットレストランである。
店は門構えというべきほどのファサードでもなく、うっかりと通り過してしまいそうなほど素朴なつくりである。モロッコレストランなどというひと癖ある料理を供しているなどとは、通行人は夢にも考えぬだろう。
その路地からして横穴的なかまえである。国道２４６に向かって穿たれた横穴式路地だ。それこそが、魅力である。
肝心のモロッコ料理はどうだろうか？
意外にも我らの舌に合うのである。はるかなアフリカ大陸の乾燥した大地の料理とは思われるほど、島国の人間にも享受できる味付けだ。チキンとラムが中心、それをパイで包む、クスクスが穀類＝主食だが、モロッコパンも純朴な味わいがある。
と、まあ、低予算で異文化体験をできるのが、とてもよい。
