ヨハン・ベルヌーイの定積分と1/(n^n)について

 ヨハン・ベルヌーイは1697年に下のような驚くべき結果を出した。

       

実際にこの数値は両辺とも「1.2912859970626635404072825......」となり一致する。

右辺の美しさは調和級数と並ぶかもしれない。

その証明は下のハヴィルの本を見てほしい。

 自分の注意を惹いたのは、左辺の定積分は確定した値をもつことだ。

   

xが0以上での定積分の数値を出しておく。2に近いのだが、2ではないのだ。

 k^kにかかわる関係がないのかどうかをあれこれ数値計算してみたのだが、思わしい結果は得られなかった。

 あまりに特殊な数値の実験数学であるけれども、読者諸賢にも考究していただければ幸いだ。

 以下、ヒントになるやもしれぬので、それらを思いつくまま書きしるしておきます。

     であるけれど、

となり、ある一定の値に収束するようである。

また、交代級数的な変種は下記となる。いずれも、絶対値が0.7近傍になるのが怪しい。

 

 更に、以下の総和を遮二無二計算した。各数列はそれほど急速にゼロにはならないようだ。

       

  最初の20項だが、緩やかに増大していくようだ。

0. , 0.414213562373095048801688724210, 0.856463132680503431123327034990, 1.27067669505359847992501575920, 1.65040635651481331231507922342, 1.99841251111209097968931553732, 2.31888175886821477149864286882, 2.61572131351922443743239698661, 2.89223932052846609711679563719, 3.15116473232263330754074974359, 3.39473996023500404262054145550, 3.62481546581297529628354695162, 3.84292950937374349294257268499, 4.05037153679215480335004256116, 4.24823159506179104777720544297, 4.43743871006451211449470541353, 4.61879078469005783603486110658, 4.79297803778971936554719343248, 4.96060152148582698963050731564, 5.12218787112736927143922853989, 5.27820115212817254413462562078, 5.42905245248645132955918541702, 5.57510771070993550989062236150, 5.71669415134209893435145172670, 5.8541056130981276522, 5.9876069895568354056, 6.1174379534665884382

 マクロな傾向をみるために、n=10000までの計算結果をグラフにした。両対数グラフである。全体的にlog nより大きい感じだろう。意外である。

 

 

log nと重ねて描いてみる。 上の線がs(n)であることは言うまでもない。

 

 

 

 

 

【参考文献】