中心を共有する平行四辺形に外接する楕円

 昨日の続きで、一般の平行四辺形に外接する楕円についてのメモです。

下図のような平行四辺形を考えます。d>e>0、h>0とします。


図中にあるのは4つの頂点の座標です。こうしておけば平行四辺形の回転中心は原点にとれます。

 
 実は、これらの四点を通る楕円は無数にあります。
 楕円の制約として二通りありますが、中心をx=pとするか、座標軸に平行とするかなどです。x=p中心の楕円は汎用性がなく、座標軸に平行な楕円は楕円は長方形以外には外接できないようなのです。両方兼備の楕円も一般の平行四辺形には外接しません。

よって、三角形の時と同様に傾いた楕円を採用します(上式)
ところが、これでも楕円が一意的に決まりません。

逆に外接する楕円の面積から、形状を固定することにしました。
外接する楕円の面積はbを変数として下式のようになります。

 面積はbに関して、最大値を持ちます(最小値はb=0のときです)
この最大値条件を追加すると楕円は一意的に決めることができます。

 楕円の式です。

その面積:

よって、平行四辺形の面積との比はこうなります。


 三角形のケースに比べると恣意的な条件を追加したので、あんまり感動はないですけど
面積比が一定にはできるようです。
 これが任意の四角形にどのように拡張できるかは興味はあります。


例図: