「平行四辺形に内接する楕円」のミスを修正することを兼ねて、補足をおこないます。
与えれた平行四辺形に内接し、原点を中心とする楕円は、どうやら(少なくとも)三種類あるようでございます。
その平行四辺形は高さh、幅は2nとしておきます。
両脇を傾きmの直線で囲みます。
混乱しないようにm,n,hは正としておきます。
1)x軸、y軸に平行な楕円
2)傾いた楕円
これには二種類あります。
面積はこうです。
シンプルさから、平行四辺形に内接する楕円の正統派だと考えられます。
2−2)平行四辺形の短い対角線に寄り添う楕円
楕円の式です。x二乗の分母が不安定さを象徴していますよね。
この分母は負やゼロになりかねない。負になると双曲線に変じてしまいます。
これらの結果を導出する手順についてメモしておきます。数理的には難しいことはないのですが、条件式がやたら多いのでゴチャゴチャするので、方針がないと混乱しやすいです。
・平行四辺形の両脚における判別式=0を左右2つ用意する
・(x、y) での楕円の式 x^2/a^2 + y^2/b^2 + 2 c x y = 1とする
・接線の条件式 mとmn を左右で2つ用意する
・上底と下底における 接戦傾き=0、切片= ± h/2 と楕円の式から交点座標を消去
これらから、2−1)と2−2)を導出できます。
楕円2−1)と2−2)を同時に描画することも可能です。
楕円1)は描けません(正確には双曲線に退化しています)
こうなると共通部分の面積の最大値なんかが、気になりだします。まことに悪い癖であります。
これは、きっと理系大学生のいい練習問題にはなりますね。
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最後のおまけは充填率です。
平行四辺形の中でどの楕円が一番、でかい面積になるかという素朴な疑問です。これを出せるから解析幾何はエライのです。
2−1)楕円>1)楕円>2−2楕円
m→無限大としても意味があるのは2−1)と1)の楕円の方程式です。
また、m→無限大で、平行四辺形は長方形になります。上記の面積は2−1)と1)が一致します。
充填率=楕円面積÷平行四辺形面積を式で示しておきます。
2−1)は常に一定になります。常識的な1)の楕円よりも格が上のようですね。スゴイ!
2−1)楕円>1)楕円>2−2楕円 の順です。
本日の教訓:平行四辺形に内接する原点を中心にする楕円の正嫡子は2−1)である
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